かわさきの環境月刊誌『環境情報』2025(令和7)年9月1日発行 NO.637

<特集>川崎市幼児環境教育プログラム「つながりたのしむあそび集」を紹介します!

今回の特集では、川崎市で作成している川崎市幼児環境教育プログラム「つながりたのしむあそび集」と、その実施例について御紹介します。

目次

川崎市幼児環境教育プログラム「つながりたのしむあそび集」とは・・・

川崎市では、自然の大きさ、美しさ、不思議さ等に直接触れる体験を通して、自然に対する豊かな感性を養うこと、環境を大切に思う心を育てることを目的として、公益社団法人川崎市幼稚園協会と協働で川崎市幼児環境教育プログラム「つながりたのしむあそび集」(以下、「あそび集」といいます)を作成しています。

川崎市が目指すべき環境像として掲げる「豊かな未来を創造する地球環境都市かわさきへ」の実現に向けて、環境教育・学習により貢献することを目的として「川崎市環境教育・学習アクションプログラム」を策定し、その取組の一環として、幅広い年齢を対象とした環境教育の場を提供しています。

今回御紹介する「あそび集」は、未就学児への学習機会の充実を図ることを目的として作成しているものです。

川崎市が実施している環境教育・学習事業の一例

なぜ、未就学児への環境教育が必要なのでしょうか?

人と人とのつながりと同じくらい大切なのは、私たちをとりまく「環境」や「自然」とのつながりです。
幼児期の教育は、生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものであることからも、幼稚園・保育所等において「環境教育」を行っていくことが重要です。
「持続可能な社会」の実現に向け、私たち人間が地球上の全ての生き物と一緒に仲良く生きていくためのプログラムである「あそび集」を通した環境教育に取り組み、自然とのふれあいを通じた感性の育成を行うことは、SDGs※1やESD※2の取組にもつながっています!

※1:Sustainable Development Goalsの略で「持続可能な開発目標」と訳される。誰ひとり取り残されることなく、人類が安定してこの地球で暮らし続けることができるように、世界のさまざまな問題を整理し、解決に向けて具体的な目標を示したもの。
※2:Education for Sustainable Developmentの略で「持続可能な開発のための教育」と訳される。気候変動、生物多様性の喪失、資源の枯渇、貧困の拡大等、現代社会の課題を自らの問題として捉え、身近なところから取り組むことにより、それらの課題の解決につながる新たな価値観や行動を生み出すこと、そしてそれによって持続可能な社会を創造していくことを目指す学習や活動のこと。

あそびの実施例その①「自然のビンゴ」

◎準備
先生が園庭や公園を歩き、五感を使って発見した自然をもとに、あらかじめビンゴカードを作ります。

◎あそびかた
1)ビンゴカードを配ります。
2)マス目に描かれている内容を読み上げて、何が描かれているかみんなで確認します。
3)探す範囲と、集合の合図を確認したら探し始めます。発見したものに○をしましょう。
4)集合の合図があったら、発見したものを発表します。

◎実施の様子

  • それぞれが探していたが、見つからないものがあると、子ども同士で話し合い、「向こうにあったよ!」と教えあったり、「見て!」と一緒に見つけたりする姿がみられた。
  • 「虫があまりいなかったから難しかった」という意見から、どうしてだろうと皆で考え、「寒くてコタツに入ってる」「お家から出られない」など子どもたちなりに気候と結び付けて考えていた。

あそびの実施例その②「3R大作戦」

◎準備
園のごみ箱や自宅のごみ箱に、まだ使えるものが捨てられていないか確認してみましょう。
準備物︓リサイクルボックス

◎あそびかた
1)お部屋にリサイクルボックスを置いて、その意味を説明します。
2) 製作などの時に出る紙の切れ端などを、リサイクルボックスに入れます。
3) リサイクルボックスに入れたものが何に使えるかを、みんなで考えましょう。

◎実施の様子

  • 園の用務員から年長児向けに、ごみの分別・リサイクルを伝える集会を開催。なぜ分別が必要なのか視覚的にもわかりやすく伝え、実際にクラスで出た紙や容器等を子ども達と一緒に分別する。子ども達は興味津々な様子で集中して話を聞き、「プラごみ知ってる~」など反応を見せている。
  • 集会後も、園や家庭で手にした遊具や容器の素材を知ろうとしたり、観察してプラマークを見つけると嬉しそうに「これにもプラマークあったよ」など盛り上がる様子も見られた。

「あそび集」では、この他にも様々なあそびを掲載しており、市内の多くの幼稚園・保育所等で活用していただいています。実施例も多数掲載しておりますので、ぜひ御活用ください!

問合せ:環境局企画課  TEL 044-200-2387  FAX 044-200-3921
E-mail 30kikaku@city.kawasaki.jp


かわさきSDGsランド powered by FDK を開催します!

川崎フロンターレのホームゲームと同日開催で、等々力緑地にて、サーキュラーエコノミー・エコ・生物多様性などの様々なテーマで楽しくSDGsを「知れる・学べる・体験できる」が盛りだくさんのイベント「かわさきSDGsランド powered by FDK」を開催します!

  • 日時
    令和7年9月28日(日) 午後3時30分~午後6時30分(荒天中止)
    ※同日に川崎フロンターレ公式戦開催(VS柏レイソル戦 午後7時キックオフ)
  • 会場
    Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu(等々力陸上競技場) 場外フロンパーク内特設ブース
  • 出展ブースの一例
     ・バレーボールでターゲットを狙い打つ「サーブターゲット」
     ・東扇島東公園「かわさきの浜」の砂から採取したマイクロプラスチックを使ったアクセサリー作り
     ・幼児・小学生向けに楽しくプログラミング体験ができる教室
     ・使用済みの筆記具をリサイクルして生まれたボールペンの組み立て
     ・ランナー(プラモデルの枠)をリサイクルしてできた「エコプラ」のガンプラ体験キット製作
  • 共同主催
    川崎フロンターレ、富士通㈱、川崎とどろきパーク㈱、川崎市(総務企画局、環境局、中原区役所)

過去のイベントの様子。「脱炭素」や「太陽光発電」のクイズに答えてビンゴゲームを楽しめるブース(左)、クロベンケイガニとのふれあいを通して、生物多様性を体感できるブース(右)

問合せ:環境局脱炭素戦略推進室  TEL 044-200-3871  FAX 044-200-3921
E-mail 30dtanso@city.kawasaki.jp


産業道路クリーンライン化キャンペーンの参加事業者を募集します!

大型車の走行が多い産業道路の沿道は、依然として川崎市内でも二酸化窒素の濃度が高い傾向にあります。二酸化窒素の濃度が高くなりやすい11月から翌年2月に、産業道路を利用する事業者に対し、エコドライブなど環境にやさしい行動に取り組むよう呼び掛けるキャンペーンを実施します。
キャンペーンにエントリーいただいた事業者名は市HPに掲載するほか、川崎区内を走行するバスの車内広告ポスターに掲載し、市民に周知を行います。
詳しくは市HPをご確認ください。 

環境にやさしい行動の例

◆ 低公害車を使用  ◆ エコドライブの実施  ◆ エコ運搬の推進
◆ エコ通勤の実施  ◆ 公共交通機関を利用  ◆ 中央寄り車線を通行(環境レーン)
◆ う回ルートを選択(環境ロードプライシング)  など

ポスター掲載エントリー期間:令和7年9月1日(月)~10月24日(金)午後5時
エントリーフォームはこちら
※キャンペーンのエントリーは令和8年2月28日(土)まで可能ですが、ポスターへの掲載を希望される事業者は令和7年10月24日(金)午後5時までにエントリーをお願いします。

問合せ:環境局地域環境共創課  TEL 044-200-2530  FAX 044-200-3921
E-mail 30kyoso@city.kawasaki.jp


今後の大気・水環境行政における事業者の自主的取組の促進に向けた取組について市民意見を募集します

本市では川崎市公害防止等生活環境の保全に関する条例や大気・水環境計画に基づき、法令による規制により現在の環境をしっかりと維持するとともに、更なる環境負荷低減と市民実感の向上を図るために、市民・事業者・行政すべての主体の環境配慮意識の向上に資する取組を推進しています。

この度、令和7年3月の環境審議会答申「今後の大気・水環境行政における事業者の自主的取組のあり方」を踏まえまして、「今後の大気・水環境行政における事業者の自主的取組の促進に向けた取組」をまとめましたので、市民・事業者の皆様から広く御意見を募集します。

  • 意見の募集期間
    令和7年8月29日(金)から9月30日(火)まで
  • 資料の閲覧場所
    (1)市HP
    (2)かわさき情報プラザ(市役所本庁舎復元棟2階)
    (3)各区役所市政資料コーナー
    (4)環境局環境対策部環境対策推進課(市役所本庁舎20階)
  • 意見の提出方法
    (1)意見提出フォーム
    (2)FAX(FAX番号:044-200-3921)
    (3)郵送または持参
    住所:〒210-8577 川崎市川崎区宮本町1番地 川崎市役所本庁舎20階
    郵送の場合は、9月30日の消印有効
    持参の場合は、期間内開庁日(午前9時~午後5時)に川崎市役所本庁舎20階までお持ちください。

問合せ:環境局環境対策推進課  TEL 044-200-2506  FAX 044-200-3921
E-mail 30suisin@city.kawasaki.jp


[月例データ]大気環境(2025年7月)

  • 二酸化窒素(NO2):測定を行った全局で日平均値が0.06ppm以下でした。
  • 浮遊粒子状物質(SPM):測定を行った全局で環境基準の短期的評価に適合しました。
  • 微小粒子状物質(PM2.5):一般局は93%以上の日数で35μg/㎥以下でした。自排局は93%以上の日数で35μg/㎥以下でした。
  • 光化学オキシダント(Ox):市内に光化学スモッグ注意報が7月29日(今年度1回目)に発令されました。

注1:本データは最終確定値ではありませんので、後日修正することがあります。
注2:本表中のSPM における環境基準評価は、当月の測定結果について短期的評価を行ったものです。

環境基準

1 二酸化窒素:1時間値の1日平均値が0.04ppmから0.06ppmまでのゾーン内又はそれ以下
2 浮遊粒子状物質:1時間値の1日平均値が0.10mg/m3以下であり、かつ、1時間値が0.20mg/m3以下
3 微小粒子状物質:1年平均値が15μg/m3以下であり、かつ、1日平均値が35μg/m3以下
詳しい測定データは、市のホームページまたは下記までお問合せください。

問合せ:環境総合研究所地域環境・公害監視担当 TEL 044-276-9096  FAX 044-288-3156
E-mail 30sotii@city.kawasaki.jp

公害病被認定者数 1046人(認定者総数 6061人-認定失効者数 5015人)
認定失効者数 5015人(治癒等 2115人+死亡者数 2900人)
令和7年7月末現在(健康福祉局)

発行編集

川崎市環境局総務部企画課
TEL 044-200-2387
FAX 044-200-3921
E-mail 30kikaku@city.kawasaki.jp

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